合同会社(LLC)って何だろう?
合同会社(LLC)の基礎知識
合同会社(LLC)とは、2006年に施行された新会社法によって認められた新しい会社の形態です。
欧米ではLLC(Limited Liability Company)と呼ばれ、株式会社のように一般的に利用されてきた会社形態です。
合同会社(LLC)の存在は、日本ではまだあまり知られていないかもしれませんが、アメリカでは
すでに合同会社(LLC)数が100万社に達する程活用されています。
合同会社の特徴は主に3点あると言われています。
合同会社の特徴とは ~3つの特徴~
①有限責任 「有限責任」の範囲で合同会社の経営に参加できる
合同会社は、株式会社と同様に有限責任となっています。出資者は出資の範囲内だけで損害の責任と負うことになっています。これを有限責任といいます。
また、従来の合名会社、合資会社、民法上の組合など、人的要素の強い組織では、出資の金額に関わらず発生した損害の責任を負うことになっていました。これを無限責任といいます。
つまり、同じ人的会社の合名会社、合資会社では、必ず無限責任を負う社員が必要なのと比べると合同会社では有限責任に留まるため非常に設立がしやすいといえます。
②自由な配当設計 利益配分を出資比率に拘束されず自由に決定できる
利益配当の面でも、株式会社は多く出資した人が多くの配当を受ける、という決まりになっていますが、合同会社では、出資者の合意で配当比率を決めることができます。
例えば、社員Aと社員Bの出資比率が80%と20%だったとしても利益配分を半々とすることも自由に決定できるのです。
この点が、出資比率に拘束される株式会社との違いとなります。
②迅速な意思決定 出資者全員が事業経営に参加する
合同会社は原則的に、出資者全員が事業経営に参加することになっています。会社の所有と経営が一致しているのが原則です。
株式会社では、原則的に所有と経営が分離しているため、意思決定に関しては株主総会を開催して重要事項として決定する必要がありました。
合同会社は、基本的に社員の同意で様々なことを決定しますので、スピーディに会社の方向性を決定することが可能となっています。